JAPAN MEDIA ARTS FESTIVAL

[映像インスタレーション / ドイツ]
[Video installation / Germany]
[第19回アート部門優秀賞]
©Andreas Lutz, Christoph Grünberger
Wutbürger
KASUGA (Andreas LUTZ / Christoph GRÜNBERGER)

本作は、あるドイツ人男性の個人的な怒りや失敗を題材としている。“ごく普通の人間”である主人公シュテファン・Wは、人生のさまざまな段階を振り返り、最後に現在の困った状況にたどりつくが、そこは脱出できない監禁部屋である。特製の木箱のなかで行なわれた5時間にわたるパフォーマンスの記録が、背面からのプロジェクションによって同じ木箱に映しだされる。“Isolation episode(孤独な出来事)”と題されたドイツの国内ツアーでは、この箱はいかにも「市民が怒りそうな」場所、例えば原子力発電所、欧州中央銀行、集団監視施設などの前にゲリラ的に設置された。本作が扱う題材は、快楽主義、退屈な郊外、育児放棄などの私的な怒りを含んでおり、この箱は、あらゆる人のデモ行為や抗議行動を代行する役割を果たしている。
©Andreas Lutz, Christoph Grünberger